ブラック企業を新卒3年目で辞めた僕がオススメするクリエイティブ業界の人に読んでほしいマンガ「午前3時の無法地帯」
こんにちは。正直漫画とか色んな作品を見すぎていて、最近どれも同じように見えてしまうあんどぅです。
ブラック企業系の記事を書くなら是非読んどけ!と以前から言われていて昨日読んだ本があるのですが、全俺が泣きました。
午前3時の無法地帯
作品内容
イラストレーターを夢見るももこが就職したのは超多忙なパチンコ専門のデザイン事務所!! ヤクザまがいの営業や、夜中についつい脱いじゃうデザイナーなど、社員はちょっと…いや、かなり個性的!! 徹夜続きで家にも帰れず、充満するタバコの煙のなか女子力は下がる一方…。「あたし何でここにいるんだろう―?」?話題沸騰のねむようこ人気作!!
もうね・・・・見開き2ページ目で完全に引き込まれました。
デザインの専門学校を卒業して一カ月、聞きなれない言葉、充満するタバコ、そして何故自分はここに居るのか?と言う自問自答。
イラストレーターになる夢を持って入った業界だが、実際の就活はそんなに甘い訳はなく夢とは程遠い職に就く。クリエイティブを目指した人の9割が辿り着く道です。僕もそんな道を辿った一人でした。
営業と制作の大型案件へのモチベーションの差、人が消えるのが当たり前になっている職場、プライベートも感情が消えてしまい振られてもどうでもよく感じたりホント現場のリアルを描いている。全てのクリエイティブ業界に既にいる人・目指す人に読んでほしい教科書です。
典型的な環境
日付が変わっても全員残業、栄養ドリンクとエナジードリンクで体を無理やり動かし
取引先がありえない時間からありえない納期を言い渡してくる。
もう見てて自分の経験がフラッシュバックしました。
女の子も女であることを捨て腋毛が散らかっていたり。生理の日のイライラが職場全体を覆ったり。うんこ臭かったり。もう身だしなみとか言ってられないんですよ。
目の前の事を終わらせる機械になる事が生きる理由でしたね。
秩序なんて無かった
午前3時、脳みそなんて回っていない時間。そこは法律も届かない世界です。
主人公のももこの職場は、先輩が下半身丸出しになったり女を連れ込んでラブホ替わりにしていたり日中ではありえないような自体ですが割とこんなレベルの事はあります。
奇声をあげたり、うんこちんこだけで歌を歌い出したり、急に側転を始めたり、まさに深夜3時の無法地帯。
忙しさで感情が無くなる
主人公のももこは帰り道、彼氏の浮気現場に遭遇してしまいます。
ですがそんな破滅的な光景を目にして「まぁしょーがないか」と思ってしまう程女子力が低下しており、彼氏が浮気している現場よりもその向こうにはためくパチンコの旗に目を奪われる始末。
自分も周りの人間に興味が無くなり、普段ゴミにしかならなかったチラシを食い入るように見つめていたのでこの部分の感情はとても共感しました。
こんな会社でもと思いつつも絶対に譲れないプライドがある
主人公のももこは悪ノリで辞めてやるっ!と振り回していた退職届を取り上げられ
「こんな会社でも俺らは必至こいてやってるんだ」と言われてしまいす。
好きで残業している訳ではないが、自分達は文字通り命を削って仕事をしているのでそこには思いや自分の中の拘りが入っているんです。言葉に出来ないその感情はクリエイティブに関わる人なら経験した事があるのではないでしょうか。
ブラックだけど楽しい事もあった
ブラック企業と言っても辛い事ばかりじゃないです。
主人公のももこの職場でも同僚とふざけ合ったり、自分が好きだったやりたい仕事が入った来たりして辛い中にも楽しさを見出していました。
僕の経験でも、ブラック企業は同僚同時の仲は円満です。同じ辛い境遇に立つ戦友であり、自分の気持ちの唯一の理解者であるからです。それに家族以上に一緒の時間を過ごしているので、考えている事も喋らずとも分かったりホント良い人ばっかりなんです・・・
夢は諦めていないけど責任もある
イラストレーターになる夢を諦めている訳ではないけれど、目の前の仕事に対する責任もあって自分の進む方向が訳が分からなくなる主人公。主人公はそこで明確な答えが出せた訳ではないが、仲間の事、日々の小さな喜びを思い出して仕事を選びます。
ここで夢を選ばず、仕事を選ぶ。そこが自分に折り合いを付けて現実に向き合う大人世界のリアルだと感じました。
最後に
ポロリもあるよっ!