【ララランド感想】下心全開で見た奴が語ってみる【ジャズもミュージカルも興味なし】
こんにちは。
「前前前世」以降最近の曲が分からない無いあんどぅです。
先日デートをする機会があり、お決まりの恋愛映画を見てから・・・あわよくばいい感じに・・・・と爛れた幻想を抱いていた自分ですが予想以上に映画の内容が良くて、終始余韻に浸っていました。
※この記事はネタバレを含みます。
そんな訳でネット上での評判を調べて見ようと漁ってみた所、批判記事が流行っているじゃーないですか!
おお・・・やけにオラついたタイトルだな・・・・
普通に見てて良かったと思ったけどなー
『ラ・ラ・ランド』程度で喜んでいる人々は、余程の恋愛飢餓で、ミュージカルについて無知で、音楽について無知で、ジャズについては更に無知という4カードが揃っている筈、というかデイミアン・チャゼルの世界観がフィットする人々である。
菊地成孔の『ラ・ラ・ランド』評:世界中を敵に回す覚悟で平然と言うが、こんなもん全然大したことないね | Real Sound|リアルサウンド 映画部
あっ・・・見事に4カード揃ってました・・・
ジャズやミュージカルの知識が無くてもいいじゃない
正直この批判記事を読んでいて納得できる部分も多かったけれども、それ以上に前提とした知識量の多さに何を言ってるのかさっぱり分かりませんでした。
ミュージカル映画?なんて「魔法にかけられて」ぐらいしか見てないし、ジャズの良し悪しなんて分からないけれどもそんな知識が無い人でも心に響く物があったし、特に今フリーランスとして独立(仮)をしている自分には、夢を追いかける若者と現実との対比が深く刺さりました。
ララランドってどんな映画?
喫茶店でバイトをしながら女優を目指すも選考に落ち続け、心が折れかけていたミアと
レストランで雇われながらクリスマスソングを演奏し、「自分の曲」が演奏出来ないまま燻っているセブが互いの夢を追いかけながら惹かれ合う、典型的な恋愛映画です。
正直あらすじを見た時や映画冒頭のハイウェイで踊り出すシーンを見た時でも、うわっ・・・興味ねぇわっ・・・失敗した・・・って思っていたのですが、観ていくにつれて自然と内容に引き込まれて終わった後には熱く語りたくなるほど熱量を貰いました。
ララランドのポイント
伊坂幸太郎のラッシュライフを髣髴とさせる展開
La La Land - Final Trailer (English Subtitled) - Opens 8 Dec in Singapore - YouTube
自分の引き出しが少なくてこれぐらいしか思い浮かばなかったのですが、序盤のハイウェイでの渋滞でクラクションを鳴らされた所から最悪の一日が始まる「ミア」視点から物語は進みます。
オーディションの選考前なのにバイト先で服にコーヒーをこぼされ、そのままジャケットでシミを隠しつつ選考を受けるも審査員は無関心で結果を察するミア・・・
落ち込んだミアはハリウッドセレブが集まるパーティーに出席するも車がレッカー移動させられており、不幸は重なります。
そしてもう一人の主人公である「セブ」の視点から話がまた始まるのですが、ハイウェイでの渋滞で「ミア」にクラクションを鳴らした張本人がこの「セブ」だった・・・そんな形で話がリンクして繋がっていく、伊坂幸太郎のラッシュライフを思い出す展開でした。
掛け合いの面白さ
二人がパーティーへ行った後の帰り道・・・
夜景を見つつも会話を楽しみ良い雰囲気になり、普通の映画ならこのシュチュエーションでキスなりして結ばれて・・・となる所をお互いに気持ちが動かない!とサバサバした本音を暴露し始めた現実感が心地よかったです。
「セブ」がレストランのピアノ演奏を指示通り行わずクビになったシーンでも、
「指示通りに演奏しろと言っただろ?」
「でも・・・本音では?」
「もうクビだ」
「でも・・・内心では?」
「宇宙人か?」
と欧米センスの掛け合いがツボにハマりましたね。
夢と現実のバランス
個人的にララランド最大の共感ポイントなのですが、昔ながらのジャズに拘る「セブ」が大衆向け音楽でバンド活動をするようになり、今まで追いかけてきた昔ながらのジャズの店を開く夢を水に流そうとする所にリアルを感じました。
最終的に「セブ」は店を開いて「ミア」も女優デビューし二人は子供も出来、時間が空いた時には二人でデートをしている幸せな家庭を築く事が出来・・・・・・・・無かったんですね。
途中まではそんな未来を描いていたのですがそれは幻想で、現実は店の出店と女優デビューは出来た物の「ミア」は別の男と結婚し子供もその男と出来て、「セブ」は夢だったジャズの店をオープンするも、自分での演奏ではなく人に依頼する形で店の演奏を任せて居ました。
そんな現実と夢の狭間を切り取った丁度良い展開がありきたりかもしれないけれど、そんなありきたりな展開が等身大の自分に当てはまって心地よかったです。
全部見透かされていたらしい
かましだけは強烈だが、イマイチ考証が雑な、最初に喰らわされるワンパンチでうっとりしてしまい、後はボケーっと見ていると、エンディングに乱暴などんでん返しがあり、結果として「すごいもん見た」と思わせるのである。ハッタリの天才。というより、ある種の現代的な解離感覚が体質化しており、現代人にフィットするのだろう。葛藤がなく、ということは解決もなく、ただ刺激があるだけである。
菊地成孔の『ラ・ラ・ランド』評:世界中を敵に回す覚悟で平然と言うが、こんなもん全然大したことないね | Real Sound|リアルサウンド 映画部
最初の3行で完全にノックアウトされました。
ただ、そこまで考えて映画を見て楽しいのか?
こんな意見もあるようで・・・
確実に本作を楽しめるのは、まず第一に映画業界(できればアメリカ)の住人であること。そうでない場合でも、彼らのように「孤独と隣り合わせで夢を追いかけた」経験者であること、これが大事だ。そうでなければこの、いい大人なのに青臭いボーイミーツガールなストーリーには耐えられまい。
「孤独と隣り合わせで夢を追いかけた」経験者であること・・・
まさに自分に当てはまっているなーと。
多分普通の社会人や学生が見ても共感は薄いだろうし、特殊な環境に身を置いている人じゃないと楽しめないと言う意見は素直に同意でした。
夢を追いかけている人に見てもらいたい
そんな訳でジャズやミュージカルに興味が無くても現在夢を追いかけている!新しい事に挑戦している!そんな人には是非見てもらいたい作品です!