ネカマに本気の恋をして野菜レイパーを送り付けた話
こんにちは。
ネトゲ廃人歴10年以上を越えているあんどぅです。
自分は10年間様々なタイトルを渡り歩いてきたが、一つだけ10年間ずっとプレイしているタイトルがある。
それがFantasy Earth Zero･･･通称FEZ
このゲームで晒し掲示板に名前が載ったり、流出したオフ会の画像をネタにしてお祭りを起こしたり、キャラクターデリートをかけた勝負（通称キャラデリ杯）に負けてアカウントを失ったりと様々な経験を積んだ。
FEZって？
ファンタジーアース ゼロ(FEZ) | SQUARE ENIX
FEZは50人vs50人で戦う「戦争」と呼ばれるアクションで大陸の領土を奪い合うゲームで、2つの陣営が様々なオブジェクトを使いながら敵軍を蹂躙したり、一発逆転の兵器を敵の本陣に叩き込んだりして敵軍のHPを削る、戦略×アクション×ファンタジー要素が詰まった他に類を見ないゲームだ。
その対戦ゲームと言う特性上、煽りが多く強い者が正義･･･そんな文化が形成されていた。
Hさんの入隊
そんな日々ドロドロの争いが続く弱肉強食の世界で自分達の部隊（他のゲームで言うギルド）にHさんが入隊する。
当時外部の人員が部隊にスパイとして潜り込んで内部のチャットログを晒したり、陣営の人数が50人と限られている事から少数先鋭でメンバーを構成する風潮もあり、部隊に入隊するには面接やトライアル期間が設けられていた。
中には上手く掻い潜って潜入してくる工作員も居たが、それでも頭のおかしい下ネタネームや悪評が広まっている有名人の加入を制限する機能は保っていた･･･と思う。
当時プレイヤースキルが上の下（自称）だった自分は新しく入隊したHさんの為に煽りコメントを貰える立ち回り方やバグ利用スレスレのグレーな技など、捻くれた事を教えていくうちに師匠的な立場になった。
Hさんは普段から顔文字を多用しチャット死をする事もあったりと、典型的なリア♀臭を漂わせるプレイヤーではあったがすぐに上達し、少数で相手の陣地深くに乗り込んでも最後まで生き残って付いてくるなど、プレイ歴の割には上達スピードも速かったし何より上手かった。
ボイスチャットの導入
そんな中･･･チャットでの意思疎通だと全体の判断が瞬時に出来ない為、Skypeを用いたボイスチャットを導入する事になった。
ネトゲをプレイした事のあるコミュ障の人は分かると思うが、ボイスチャットと言うのは普通のチャットに比べ非常にハードルが高い行為で、日常的に会話をしていない人種からすれば相手の声色やニュアンスがリアルに伝わってきて非常に避けたいツールである。
だがその時ははリア♀だと思っているHさんの声が聴けるかもしれないと思い、勇気を出してボイスチャットに参加した。
･･･Hさんは聞き専門で参加との事だった。
恥かしいから聞専（喋らないで聞くだけ）と言うのはリア♀によくある話で、最終意思決定権のある部隊長の指示が聞こえればそれで良いのだが、日々下ネタトークで盛り上がっているHさんに限って恥かしい･･･と言うのは予想外だった。
だがボイスチャットと言うのは聞専でもメンバー同士の結束力が高まり親密度が上がるツールである。
お互いのリアルの話から恋バナまでするようになり、その流れで禁断の儀式であるリア顔晒しを行う流れまで持って行けた自分のトークスキルを今でも評価したい。
Hさんのご尊顔をgetするチャンスを自らの手で作りだし、日々の自家発電に役立てようという魂胆だった。
リア顔晒し
リア顔晒しとは読んで字のごとくネット上で仲良くなった人達がリアルの自分の顔をSkypeチャット上で共有し合う儀式の事だ。
普段ネット上で紳士的なお兄さんがオラオラ系のイケメンだったり、下ネタ全開トークを繰り広げていた女子が実は清楚系でした･･･なんてギャップに萌えたりするネトゲをやっていて一番楽しい瞬間である。
もちろん勘違いした雰囲気イケメンやリアル根暗野郎に失笑が飛んだり、それから露骨に部隊内の序列が変わったりして部隊崩壊の原因になったりする側面も･･･
自分もワックスの付け方を知らずに直接髪の毛に塗りたくってドリルのような頭にしてから自撮りをした。今思えば失笑物。
まぁそんなリア顔晒しイベントでHさんの写真をgetする事に成功した。
もうドストライクのJKである。
ホクホクだった。
恋故の盲目
当時童貞だった自分は女子に対して免疫が極端に低かったのもあり、すぐに恋に堕ちた。
ネット上での付き合いで恋に落ちるとは一般的に見れば信じられないかもしれないが、ネトゲ婚などネトゲをやっている人間からすれば珍しい話でもなく、リアルで初めて会った日にそのままベッドインなんて話も良く耳に入っていた。
兎に角リア顔晒しをした日から自分は猛烈にアタックした。
リアルで女子と殆ど会話をした事の無い人間が、チャットやメールのみでのやり取りをするとどうなるか？
それも普通の会話ですら女子とした事が無いのに、自分の恋心を伝えるのだ。
まともな文章を送れるハズもない。
学校帰りに自転車を無灯火運転して警察に注意された事をヤンキーぶって自慢したり、渾身のドリルヘアの自撮りを送りつけたり、楽しませようとネット上で見かけた野菜レイパーのスレッドを送り付けたりと普通なら連絡を断ち切られるような所業の数々だ。
それでもHさんは自分とのメールのやり取りを続けてくれ、部隊内でも良くペアを組んで戦うようになった。
決定的な違和感
それはいつものように自家発電に勤しんでいた頃、丁度JK物のカテゴリを物色していた時だ。
膨大な制服美女の中に何処かで見覚えのある画像があった。
･･･Hさんだ。
その瞬間今までの楽しい思い出は何処かへ行き不信感が体中を支配した。
すぐに自分はHさんへ確認のメールを打ったが中々返事が返って来ない。
可笑しいと思いそれから数日間Hさんを待ってもログインする事は無かった。
諜報戦
当時各勢力ごとに有名部隊が存在し、キャラクターを複数作れる事を利用してメイン勢力以外の有名部隊にサブキャラクターを忍ばせて情報を収集する手口が当時横行していた。
密偵と仲良くなってしまいリアルの顔が流出しゲーム引退に追い込まれる人が出るなど、その被害の大きさは徐々に大きくなっていった。
そんな状況に対抗する為にカウンターで自分達も各勢力に密偵を放ち、自分達の部隊に忍び込んでいる密偵を炙り出す作戦を取っていたが、そうしていく内にある事実が浮かび上がってきた。
･･･Hさんが密偵だったようだ。
敵対している勢力の重要メンバーだったようで敵内部のチャットで得た情報からHさんと同一人物だったと判明した。
驚くべきことにHさんは同時に3つの勢力で密偵として活躍し、女として上手く立ち回っていたようだが、実際は同年代の男だった。
失恋と言って良いのか分からないが一つの恋がこの時終わった。
ネカマはトラウマを植え付ける
Hさんは部隊の中でも人気があったが、今思えば男だからこそ男のツボが分かっていたのでは？と思う。
決して顔文字や小文字を多用するから可愛いと言う訳ではないが、普通の女性では踏み込んでこないようなラインの際どい会話にも踏み込んでくる･･･
ネットでモテる女性の多くはそう言った風潮があるように感じているのだが、Hさんはそれを忠実に再現していた。
見事にモテる腐女子を演じきっていたのである。
兎に角自分はまんまと騙されたのだが、この出来事のせいでネット上ですらコミュ障になってしまった。
仲良くなってもまた密偵ではないだろうか？
情報を嫌いな奴に流されたりしないか？
など仲良くなる前に様々な憶測が頭を過り、ネトゲ内では男性ともまともにコミュニケーションが取れなくなった。
そんな僕からこの記事を読んでいるネカマの君達にお願いがある。
お前らケツの穴にニンジン突っ込んで這いつくばれや！！！
