労働者を騙す「みなし残業」って違法にしないの？

こんにちは。基本給12万円でブラック企業に勤めていたあんどぅです。

皆さんは「みなし残業」って知っていますか？

自分は会社に入るまでは知りませんでした。

例えば会社と話し合って20時間をみなし残業とする！と決めたとしましょう。

定時で帰った時でも20時間のみなし残業手当が支払われるし、50時間残業した時は20時間のみなし残業手当＋30時間の残業代が支払われる。

単純に考えたら仕事が少なくて残業代が出ない時でも手当が貰える素晴らしい制度だと思うでしょう。

でも実際はそんなあまい話ではありませんでした。

みなし残業を悪用した罠

自分は前の会社に就職する際、基本給15万と言う求人票を見て応募しました。

研修期間が終わった後、社長との面談で「みなし残業」を導入しているとの説明を受け「ウチは30時間みなし残業として手当で出している」と言われました。

当時社長の説明で、仕事の少ない時期でも社員の生活を守る為にみなし残業を採用していると言われ、新卒で知識も無かった自分はその言葉を鵜呑みにしました。

ですが実態は基本給12万円＋30時間分のみなし残業3万=15万

その事に気がついた時は歯車として動かされて思考停止してからでした。

つまり毎月30時間分の残業が無かった事にされていたのです。

同僚同士で「これって変だよね？･･･」と話合う事はあっても誰も社長に面と向かって突っ込む事はありませんでした。

皆自分の業務だけで精一杯だし余計なトラブルを抱えて睡眠時間を削るより、思考停止して愚痴を言いあっていた方が楽だったからです。

それに言葉巧みに言いくるめてくる社長は、絶対何処かに抜け穴を用意しているだろうと皆諦めていました。

みなし残業手当として支払われるので書類上の残業時間は減る

自分の場合みなし残業分の3万円は手当として支払われていました。

その為残業代とは別の扱いになり80時間残業したとしても、書類上は50時間の残業しか記されていませんでした。

最近●●時間残業して自殺！などニュースがありますが、それぐらいで自殺なんて情けないと言う人もいますね。

ですが書面上の残業時間と実際の残業時間はこうやって誤魔化されたりする例も存在します。

過労死認定を受けたり、失業保険の待機期間免除など残業時間がある一定のラインを越えて居たら様々なオプションが付くことがあります。

残業時間は給与明細だけではなくタイムカードを直接スキャンして形に残しておきましょう。

みなし残業制度の説明は形に残る物に残すようにしよう

自分はこのみなし残業の説明を受ける時社長とカフェで面談をしている時でした。

当時就業規則など書類も貰えていなかった自分は、おもむろにカフェの紙ナプキンに手書きで説明しながらくしゃくしゃと丸めて捨てる社長の行動に何も疑問を持つことはありませんでした。

新卒で入社し、社長との面談で緊張していた自分は早くこの場を乗り切りる事しか考えていなかったからです。

今思えば、この社長の行動は後ろめたい自覚があったのだと思います。

書面などキチンとした形でこのみなし残業の説明を残しておけば、後から2年まで遡って不足分を請求出来るかもしれません。

みなし残業自体は違法ではないですが、制度を悪用して残業代を定額にする常識外の経営者や、給与計算を複雑にして残業代を誤魔化すセコイ経営者もいます。

そういった輩は明らかに違法なので、お近くの労基署に相談へ行きましょう。